不動産鑑定評価・相続対策等は、当センター(事務局:ことぶき不動産鑑定所)にご相談ください。東京、埼玉、千葉、神奈川を中心に全国対応。

不動産専門家相談センター東京

【事務局】ことぶき不動産鑑定所
〒110-0016 
東京都台東区台東1丁目29-3-1004

JR山手線秋葉原駅中央北口徒歩7分・御徒町駅南口徒歩9分
東京メトロ日比谷線秋葉原駅1番出口徒歩4分・仲御徒町駅1番出口徒歩5分
東京メトロ銀座線末広町駅1番出口徒歩6分

03-6555-2375

03-6869-4526

営業時間
10:00〜18:00 無休(土日祝対応)

お役立ち情報

弁済供託Ⅲ

ここでは、お客さまから地代、家賃等不動産の賃料に関するご相談をいただく際によく登場する「供託」についてお伝えします。

*****************************************************

4 供託原因が受領拒否の場合における弁済供託

受領拒否を供託原因とする弁済供託が認められるためには、弁済者が債務の本旨に従った弁済の提供をしたにもかかわらず、債権者がその受領を拒否したことを要します。

(1)弁済の提供

弁済の提供とは、債務者が給付の実現に必要な準備をして債権者の協力を求めることですが、提供は原則として現実になされること(これを「現実の提供」といいます。)を要しますが、例外的に「口頭の提供」でも足りるとされる場合があります。

ここに、現実の提供が必要か否か、あるいは口頭の提供で足りるか否かは、債権者の協力の程度により定まることであり、又両者は弁済の準備の差に過ぎないと解されています。

************************************************

(弁済の提供の効果)
第492条 債務者は、弁済の提供の時から、債務の不履行によって生ずべき一切の責任を免れる。
 
(弁済の提供の方法)
第493条 弁済の提供は、債務の本旨に従って現実にしなければならない。ただし、債権者があらかじめその受領を拒み、又は債務の履行について債権者の行為を要するときは、弁済の準備をしたことを通知してその受領の催告をすれば足りる。
************************************************
 
①現実の提供
債務者等が弁済をするにあたって債権者の協力が必要となる場合において、債権者が弁済を受領する等の協力をすれば弁済が完了する状態を債務者が自ら作り出すことを「現実の提供」といいます。
つまり、債権者が受領さえすれば弁済が完了する程度に債務者において準備することをいいます。
例えば、持参債務においては弁済の目的となるものを債権者の住所地に持参して、債権者の受領を促す場合がこれにあたります。
 
②口頭の提供
次に、口頭の提供とは、債務者が弁済の準備をしたことを債権者に通知してその受領を催告することをいいます。
この口頭の提供で足りるとされるのは、次の場合に限られるとされています。
 
ア.債権者が予め受領を拒絶した場合
賃貸人が賃料の値上げ(増額)し、増額した賃料でなければ受け取らないとしている場合、あるいは契約の存在そのものを否定のうえ賃借人の弁済を受け付けない場合等がこれに該当します。なお、受領の拒絶は黙示であってもよいとされてます。
 
※地代、家賃等賃料の額が不相当となった場合において、賃貸人は将来に向かって賃料の増額を請求することができます。→借地借家法第11条1項、同法第32条1項
この増額請求については、相手方の諾否にかかわらず、増額請求の意思表示が相手方に到達することによって効力が生じます。これを形成権といいますが、その効力とは、賃料が客観的に正当な額に増額されるというものです。少しわかりづらいかもしれませんが、この客観的に正当な額というのは必ずしも請求額と同額をいうものではありません。裁判等で事後的に判断される額をいうのですが、請求時に遡って適用されることから観念的な意味合いで正当な額に増額されると表現されるのです。
当事者間における協議が調わない、つまり正当な額について争いがあるときは、最終的には訴訟手続を経て正当額が確定しますが、請求された賃借人は増額を正当とする裁判が確定するまでは自己が相当と認める金額を支払えば足ります。それが後に確定した正当額に不足する場合であっても債務不履行とはなりませんが、年10%の割合で支払期後の利息を付すことによりこれを補完することとなります。→借地借家法第11条2項、同法第32条2項
 
イ.債務の履行について債権者の行為を必要とする場合
これは、債権者側の協力がなければ債務者側の弁済における主要な部分を完了させることができない場合をいいます。債権者が債務者の住所において弁済を受領すべきとされている債務、すなわち取立債務のケースが当てはまります。
 
口頭の提供で足りるとされる理由は、ア.の場合においては、債権者が予め受領を拒絶しているのに債務者に現実の提供を求めるのは公平に反するからであり、イ.の場合においては、債権者の協力なくしては弁済ができないからと考えられています。
 
(2)本旨弁済の提供
弁済の提供は、「債務の本旨」に従いなされることを要します。ここに債務の本旨に従うというのは、債務の内容に値すること、内容・場所・時期が債務成立の事情に適合していることを意味します。
一部弁済の提供は、本旨弁済の提供とは認められないのが通常で、この場合は元本に期限後の遅延損害金を付して提供するのでなければ本旨弁済とはいえません。
なお、弁済の提供が債務の本旨に従いなされるべきことは、現実の提供及び口頭の提供のいずれにも必要とされる要件とされています。
次に進む(弁済供託Ⅳ)→はこちらへ

①不動産鑑定評価、②相続対策、③借地と底地のトラブル解決、④価格・賃料相場等で頼れる専門家をお探しのお客さまは、当センターの無料相談をご利用ください。出張相談も可能です。必要に応じて、弁護士、税理士等の先生方と連携してサポートさせていただきます。

①財産評価、親族間売買、同族間売買、離婚時の財産分与、共有物分割、民事再生申立等

②遺産分割、生前贈与、相続税等の節税、相続不動産の有効活用

地代・賃料・借地料・更新料・建替承諾料・名義書換料、借地権・底地の売買

④土地価格の相場、家賃相場、地代相場等

ご相談・お見積り・解決策等のご提案はすべて無料サービスとして承っておりますので、どうぞお気軽にご連絡ください。※東京・埼玉・千葉・神奈川を中心に全国対応しています。

お役立ち情報

 お役立ち情報をご紹介しておりますので、参考にご覧ください。 

  • 不動産鑑定評価基準/運用上の留意事項
  • 不動産競売情報
  • 特殊な不動産の鑑定評価(更新料、底地、無道路地、高圧線下地等)
  • 相続対策
  • 借地権と底地(借地権の種類等)
  • マンション
  • 不動産取引等と税金
  • 不動産鑑定評価業務と税金(印紙税、譲渡所得税等)
  • 供託
  • 資産形成
  • 不動産投資/不動産担保ローン
  • 地域紹介/地価の推移
  • 土地区画整理事業専門家相談事例回想録

不動産のことは専門家に相談するのが無難ですね。

※新型コロナウイルス感染症対策として、Zoomミーティングを活用したご相談にも対応しています。

お電話でのご相談は下記へ

03-6555-2375

03-6869-4526
営業時間
10:00~18:00
定休日
無休(土日祝も対応)
✉メールをご利用の場合は下記をクリックください。

※遅くともメールいただいた翌日にはご返信しております。メールが届かない場合、迷惑メールフォルダに紛れ込んでいることがありますのでご確認ください。

Zoomミーティングによるご相談は下記をクリックください。