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不動産専門家相談センター東京

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不動産鑑定評価基準/運用上の留意事項

赤字の箇所は補足説明です。

019-総論第3章第3節個別的要因③

第3章不動産の価格を形成する要因

(第3節個別的要因のつづき)

(2)商業地

商業地の個別的要因の主なものを例示すれば、次のとおりである。

地勢、地質、地盤等※住・商・工共通

間口、奥行、地積、形状等住・商・工共通

高低、角地その他の接面街路との関係住・商・工共通

接面街路の幅員、構造等の状態住・商・工共通

接面街路の系統及び連続性住・商・工共通

⑥上下水道、ガス等の供給・処理施設の有無及びその利用の難易住・商・工共通

情報通信基盤の利用の難易地域要因は情報通信基盤整備の状態)住・商・工共通

埋蔵文化財及び地下埋設物の有無並びにその状態住・商・工共通

土壌汚染の有無及びその状態住・商・工共通

公法上及び私法上の規制、制約等地域要因は行政上の)住・商・工共通

隣接不動産等周囲の状態住・商共通

商業地域の中心への接近性商業地のみ

主要交通機関との接近性商業地のみ

顧客の流動の状態との適合性(客足の流れと適合しているか否か)※商業地のみ

商業地については、何よりも収益性に重点をおいて個別的要因の検討を行わなければならない。間口は広いことが望ましいが、奥行との均衡も大切である。形状は、使用方法に応じて、適・不適の出てくる場合がある。地積は、近隣地域の標準的使用に照らして最適面積が判断される。高度商業地で高層ビルの敷地は、地盤の強固であることが必要なのは言うまでもない。画地と接面街路とに高低差があることは、出入りに不便であるため一般にはマイナス要因とされる。角地であることは、視認性・顧客誘引性の観点から収益性を高めプラス要因となる。接面街路の舗装の状態や連続性、画地とどのような関係位置にあるか。画地は商業地域の中心部に接近しているのか、否か。客足の流れに適合しているか、周囲の不動産がどのような状態であるか等に着目しなければならない。 

(3)工業地

工業地の個別的要因の主なものを例示すれば、次のとおりである。

→隣接不動産等周囲の状態は記載なし

①地勢、地質、地盤等住・商・工共通

②間口、奥行、地積、形状等住・商・工共通

③高低、角地その他の接面街路との関係住・商・工共通

④接面街路の幅員、構造等の状態住・商・工共通

⑤接面街路の系統及び連続性住・商・工共通

⑥上下水道、ガス等の供給・処理施設の有無及びその利用の難易住・商・工共通

⑦情報通信基盤の利用の難易地域要因は情報通信基盤整備の状態)住・商・工共通

⑧埋蔵文化財及び地下埋設物の有無並びにその状態住・商・工共通

⑨土壌汚染の有無及びその状態住・商・工共通

⑩公法上及び私法上の規制、制約等(地域要因は、行政上の)住・商・工共通 

⑪ 従業員の通勤等のための主要交通機関との接近性※工業地のみ

⑫ 幹線道路、鉄道、港湾、空港等の輸送施設との位置関係(地域要因は輸送施設の整備状況)※工業地のみ

⑬電力等の動力資源の状態及び引込の難易(地域要因は動力資源及び用排水に関する費用)※工業地のみ

⑭用排水等の供給・処理施設の整備の必要性※工業地のみ

工業地の個別的要因の主なものを例示すれば、次のとおりである。

工業地については、製品の生産及び販売に関するコストの低廉性ならびに生産効率の高低に基づく企業の採算性が重視される。地積は工業の形態により大規模となる場合があり、単価と総額の関連に留意しなければならない。輸送施設との関係位置、供給・処理施設の整備の必要性は、費用の経済性及び生産効率と関連して重要な要因となる。

農地

農地の個別的要因の主なものを例示すれば、次のとおりである。

(1)日照、乾湿、雨量等の状態

(2)土壌及び土層の状態

(3)農道の状態

(4)灌漑排水の状態

(5)耕うんの難易

(6)集落との接近の程度

(7)集荷地との接近の程度

(8)災害の危険性の程度

(9)公法上及び私法上の規制、制約等(地域要因は、行政上の)

農地については、農業生産性にプラスとなるか、マイナスとなるかという観点から個別的要因を分析し、検討を行うことが必要である。個別的要因として掲げられたこれらの諸項目は、すでに農地地域の地域要因として分析、検討が行われたが、ここでは農地に個別性を生じさせる要因として把握することが肝要である。 

林地

林地の個別的要因の主なものを例示すれば、次のとおりである。

(1)日照、乾湿、雨量等の状態

(2)標高、地勢等の状態

(3)土壌及び土層の状態

(4)木材の搬出、運搬等の難易

(5)管理の難易

(6)公法上及び私法上の規制、制約等(地域要因は、行政上の)

林地については、林業生産性を高めるか、低めるかに着目し個別的要因を検討することが必要である。木材の搬出、運搬等の難易は、林地地域における林道等の整備の状態によって影響を受け、気象、標高、地勢、土層等の状態は、林木の生育に影響を与える。

公法上の規制は、森林法が中心となる。山林の管理費用は林業生産上のコストとして留意する必要がある。 

4.見込地及び移行地

見込地及び移行地については、転換し、又は移行すると見込まれる転換後又は移行後の種別の地域内の土地の個別的要因をより重視すべきであるが、転換又は移行の程度(熟成度)の低い場合においては、転換前又は移行前の種別の地域内の土地の個別的要因をより重視すべきである。

①不動産鑑定評価、②相続対策、③借地と底地のトラブル解決、④価格・賃料相場等で頼れる専門家をお探しのお客さまは、当センターの無料相談をご利用ください。出張相談も可能です。必要に応じて、弁護士、税理士等の先生方と連携してサポートさせていただきます。

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