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不動産専門家相談センター東京

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お役立ち情報

不動産鑑定評価基準/運用上の留意事項

※アンダーラインを付した箇所は運用上の留意事項より抜粋

赤字の箇所は補足説明、実務指針等

072-総論第9章第2節記載事項①

第9章鑑定評価報告書

第2節 記載事項→必要的記載事項

鑑定評価報告書には、少なくともⅠからⅫまでに掲げる事項について、それぞれに定めるところに留意して記載しなければならない。

Ⅰ~Ⅴは、鑑定評価額と基本的事項の詳細内容

Ⅰ 鑑定評価額及び価格又は賃料の種類

正常価格又は正常賃料を求めることができる不動産について、依頼目的に対応した条件により限定価格、特定価格又は限定賃料を求めた場合は、かっこ書きで正常価格又は正常賃料である旨を付記してそれらの額(正常価格、正常賃料)を併記しなければならない。

→特殊価格・継続賃料以外

また、総論第7章第2節Ⅰ1.に定める支払賃料の鑑定評価を依頼された場合における鑑定評価額の記載は、支払賃料である旨を付記して支払賃料の額を表示するとともに、当該支払賃料が実質賃料と異なる場合においては、かっこ書きで実質賃料である旨を付記して実質賃料の額を併記するものとする。

特殊価格(文化財指定建造物等)→市場性なし→正常価格を求めることができる不動産ではない。

・ 限定価格、特定価格又は限定賃料を求めた場合には、原則として正常価格又は正常賃料を併記する。

支払賃料を鑑定評価額として求めた場合は、支払賃料である旨を付記して支払賃料の額を表示するとともに、当該支払賃料が実質賃料と異なる場合においては、実質賃料の額を併記する。

・価格又は賃料の種類を記載することは、どのような市場等の条件に基づいて価格又は賃料を求めたかを明確にし、条件の異なる他の価格や賃料との無用の混乱を避けるためのものである。また、限定価格、特定価格又は限定賃料を求めた場合に、正常価格又は正常賃料を併記することは、限定価格や特定価格又は限定賃料と正常価格又は正常賃料との相違を明確にするためである。なお、特殊価格は一般に市場性を有しない利用現況を前提に求めるものであり、また継続賃料は市場参加者が特定されているものであるため、正常価格又は正常賃料の併記は求められていない。 

Ⅱ 鑑定評価の条件(対象確定条件、想定上条件の妥当性根拠、参考事項、支払賃料条件)

対象確定条件、依頼目的に応じ設定された地域要因若しくは個別的要因についての想定上の条件又は調査範囲等条件 についてそれら(対象確定条件、想定上条件)の条件の内容及び評価における取扱いが妥当なものであると判断した根拠を明らかにするとともに、必要があると認められるときは、当該条件が設定されない場合の価格等の参考事項を記載すべきである。

→支払賃料を求める場合の、賃料の算定の期間、支払時期(支払方法)、一時金授受に係る条件

鑑定評価の条件を記載することは、鑑定評価の依頼目的及び条件と鑑定評価額との関係を明確にするとともに、鑑定評価によって求めるべき価格又は賃料の種類に係る判断の適否についての再確認にも役立たせようとするものである。

調査範囲等条件を設定した場合は、限定された調査の範囲により判明した事実(端緒等)を鑑定評価報告書に記載し、当該事実を鑑定評価においてどのように活用したかを明記する(価格形成要因から除外する場合を含め、不明事項としての取扱いを明記する。)ものとする。

また、鑑定評価の対象とする不動産の現実の利用状況と異なる(又は異なる可能性がある)条件を設定した場合には、鑑定評価書の利用者に対し条件設定を行っていることを注意喚起するために、鑑定評価額の近傍に「対象とする不動産の価格時点の現実の利用状況と異なる条件を設定しています。」や「当該鑑定評価額は、〇頁記載の条件を前提とするものです。」等の文言を記載することとする。

対象確定条件

・独立鑑定評価

(設定した条件)

対象不動産上には建物等が存するが、更地として

(条件設定の合理的理由)

本鑑定評価においては、現実の利用状況と異なる対象確定条件を設定しているが、以下の点から鑑定評価書の利用者の利益を害するおそれはないものと判断した。

ex.前提とする状況が実現することを前提として鑑定評価を行う場合

対象不動産上の建物は取壊し(建替え)が予定されており(〇〇により確認)、本鑑定評価は取壊し後の価格を求めるためのものであり、鑑定評価書の利用者は依頼者のみであるため。

ex.公共用地の取得に伴う損失補償基準要綱第7条第2項により、更地としての価格を求めるため。

・併合鑑定評価

(設定した条件)

対象地Aと対象地Bを併合し、一体の不動産として

(条件設定の合理的理由)

本鑑定評価においては、現実の利用状況と異なる対象確定条件を設定しているが、以下の点から鑑定評価書の利用者の利益を害するおそれはないものと判断した。

本鑑定評価は、検討している共同ビル開発事業の参考として一体としての正常価格を求めるものであり、鑑定評価書の利用者は依頼者と隣地所有者のみである。

・未竣工建物等鑑定評価

(設定した条件)

価格時点現在建築中の建物について、価格時点においてご提示設計図書とおり完成し使用収益が可能な状態であるものとして

(条件設定の合理的理由)

本鑑定評価においては、現実の利用状況と異なる対象確定条件を設定しているが、以下の点から鑑定評価書の利用者の利益を害するおそれはないものと判断した。

法令上必要な許認可を取得している。

ご提示の設計図書により、完成後の建物の図面上の確認が可能である。

発注者への聴聞及び発注者の有価証券報告書の確認により、当該建築工事に係る資金調達及び工事完了の意思に問題はないものと判断される。

請負業者の類似の工事実績等から施工能力に問題はないものと判断される。

鑑定評価書の利用者は、依頼者及び対象不動産の購入予定者の取引金融機関のみである。

 権利の態様に係る条件

(設定した条件)

対象不動産の敷地と建物の所有者は異なるが、自用の建物及びその敷地として

(条件設定の合理的理由)

本鑑定評価においては、現実の利用状況と異なる対象確定条件を設定しているが、以下の点から鑑定評価書の利用者の利益を害するおそれはないものと判断した。

本鑑定評価は担保評価を目的とするもので、対象不動産の敷地及び建物には同順位の抵当権が設定されており、鑑定評価書の利用者は依頼者(債務者)及び抵当権者である金融機関のみであるため。

・想定上の条件

(設定した条件)

対象不動産には土壌汚染が存するが、除去されたものとして

(条件設定の合理的理由)

本鑑定評価においては、現実の状況と異なる個別的要因に係る想定上の条件を設定しているが、以下の点から鑑定評価書の利用者の利益を害するおそれはないものと判断した。

対象不動産に係る土壌汚染の除去を行う権限を有する依頼者から除去を行うとの表明を受け、かつ依頼者の有価証券報告書の確認等によりそのための資金調達力に問題がないことを確認した。

当該土壌汚染の除去は土壌汚染対策法に従って合法的に行えるものである。

鑑定評価書の利用者は、依頼者及び〇〇であり、依頼者が別途作成する資料により土壌汚染の価格形成への影響の判断が可能であると考えられる。

・ 調査範囲等条件

(設定した条件1)

対象とする価格形成要因

土壌汚染の有無及びその状態

調査範囲

対象不動産に係る実地調査(目視)並びに対象不動産に係る土壌汚染対策法及び関連条例による指定の有無。

評価上の取扱い

価格形成要因から除外。

(条件設定の合理的理由)

本鑑定評価においては、土壌汚染について調査範囲等条件を設定しているが、以下の点から鑑定評価書の利用者の利益を害するおそれはないものと判断した。

依頼者により別途土壌汚染についての調査(調査会社〇〇)が実施されており、土壌汚染の有無及びその状態並びに対策を行う場合の費用等が、鑑定評価書の利用者に開示される予定である。

本鑑定評価は対象不動産の売買の参考とするものであり、予定されている売買契約書において、土壌汚染に係る調査及び土壌汚染が存した場合の措置についての約定がなされる予定であり、鑑定評価書の利用者は当該内容を約定することによるリスクを十分に認識しているものと判断される。

本鑑定評価は、担保不動産の評価のためのものであり、提出先又は開示先である担保権者において、土壌汚染に係る取扱いについての指針を有し、その判断に資する調査が別途実施されることを担保権設定者である依頼者より確認した。

(限定した調査の範囲で判明した内容)

対象不動産は土壌汚染対策法等による区域指定はないが、工場として利用されており、土壌汚染が存する端緒が認められる(価格形成要因から除外する場合も、限定した調査に基づいて判明した事実については、鑑定評価書の利用者への情報提供として記載する。)。

(設定した条件2)

対象とする価格形成要因

対象不動産の範囲及び地積(数量)

調査範囲

対象不動産に係る実地調査(登記事項、いわゆる公図及びご提示図面との照合並びに〇側隣接地との境界標確認、〇〇による概測量)。

評価上の取扱い

添付図面に印した範囲をもって、対象不動産の範囲とし、○○に基づく数量を評価数量とする。

(条件設定の合理的理由)

本鑑定評価においては、対象不動産の範囲について調査範囲等条件を設定しているが、以下の点から鑑定評価書の利用者の利益を害するおそれはないものと判断した。

・本鑑定評価は対象不動産の売買の参考とするものであり、予定されている売買契約書において、境界に係る調査及び測量並びに面積確定後の措置についての約定がなされる予定であり、鑑定評価書の利用者は当該内容を約定することによるリスク(評価数量と確定後の面積の相違の程度等)を十分に認識しているものと判断される。

Ⅲ 対象不動産の所在、地番、地目、家屋番号、構造、用途、数量等及び対象不動産に係る権利の種類物的事項、権利の態様に係る事項

鑑定評価を行うためには、資料を豊富に収集し、それらを比較検討することが大切です。

鑑定評価書の内容は、実質的に不動産鑑定士が自己の専門的学識と経験に基づいた判断と意見を表明するものです。

①不動産鑑定評価、②相続対策、③借地と底地のトラブル解決、④価格・賃料相場等で頼れる専門家をお探しのお客さまは、当センターの無料相談をご利用ください。出張相談も可能です。必要に応じて、弁護士、税理士等の先生方と連携してサポートさせていただきます。

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②遺産分割、生前贈与、相続税等の節税、相続不動産の有効活用

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お役立ち情報

 お役立ち情報をご紹介しておりますので、参考にご覧ください。 

  • 不動産鑑定評価基準/運用上の留意事項
  • 不動産競売情報
  • 特殊な不動産の鑑定評価(更新料、底地、無道路地、高圧線下地等)
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