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お客さまからご相談いただいた、ある土地区画整理事業の事件概要をご紹介します。掲載にあたっては、お客さまのご承諾をいただいております。
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〇〇〇年(〇)第〇〇〇〇号 損害賠償請求控訴事件
控訴人 〇〇〇〇
被控訴人 〇〇〇
準備書面(2)
〇〇〇年〇月〇日
〇〇高等裁判所 御中
〇〇〇都道府県○○区市町村〇〇〇丁目〇番〇号
控訴人 〇〇〇〇
訴訟代理人弁護士〇〇〇〇
三 被控訴人準備書面(2)について
1 特段留意すべき新しい主張は見当たらない。よって、これに対する反論は以下の記述にとどめる。なお、特に触れなかった部分については、これまでに提出した書面等を再読することにより控訴人の主張を確認されたい。
2 「1 本件事業の概要について」について
3頁【これまでの経緯】と題する表中「〇〇年〇月〇日」の項「控訴人側」の欄に「要望に近い形に変更」とあるが、本件神社の尊厳を踏みにじる醜い形状を強要されたというのが実態である。
3 「2 論点について」について
(1)引き続き「登記の増歩分」及び「仮換地指定に伴う減歩分」という言葉を駆使しながら自論を展開しているが、その狙いは前者を大きな問題、後者を小さな問題と声高に主張することにより、後者に関係の深い路線価評価、個別評価を含む換地設計の適否の問題に焦点が向かわぬよう司法の眼を欺くことにある。
その真意は特に、4頁19行目から22行目にかけての「この・・・・・・損失というものはない。」との主張に顕著である。「いくつかの点で見直しの必要」と言っているが、これは「見直し」などという体裁の良い言葉で済まされる代物ではない。仮換地指定における杜撰極まりない、恣意的かつ違法行為の揉み消しなのである。
(2)5頁「論点の整理(概要)」と題する表中の記載について
① 「被控訴人の主張」の項「損失補償の要否」の欄に「本論点に対応する法に定められた補償はない。」とあるが、法が予定し得ない、つまり施行者が適正に事業を進めていれば生じ得ない事態であるから規定がないのである。
そもそも法の理念、少なくともその建前上は、実態(事実)と大きく異なる地積を基準地積とすることなど想定外であり、その場合の補償規定があるようでは最重要規範たる換地照応原則が形骸化してしまい、法の存立基盤を失ってしまうのである。
ただし、換地不交付は照応原則の例外とされており、土地収用の場合と何ら異なるところがないためその取扱いとして損失補償規定等の定めが置かれているのである。
したがって、本件で仮に違法性がなく、被控訴人のいう清算金対応が妥当とされた場合においては、土地収用法の準用により処理されるべき、すなわち時点修正を加えたうえで、実勢取引価格に基づく時価に基づき清算されるべきなのである。しかしながら、被控訴人は清算金の単価について1個当たり54円とし、時点修正も必要なし(工事概成時を〇年〇月末)とする旨を決定した。これは、路線価指数1000個とされた路線の平米単価が54,000円(=54円×1000個)とされたことを意味する。この単価は実勢を大きく下回り、とても損失補償を意味するものとは程遠い金額である。
次に、「法定強減歩の場合でさえ、補償の規定がない」とあるが、直接的に明示された補償規定はないが、法定強減歩の場合でも一団の土地の各筆照応を前提に割付作業を行うと従前の筆に対応する従後の筆が存在しない(極端に地積過小の場合を含む。)という事態が生じ得る。
この場合の当該従前の筆は法定の換地不交付なのである。
したがって、法定強減歩は期間損失に係る損失補償を要しないと決めつけるべきものではなく、その減歩の程度によって対応する従後の筆が存在しない(極端に地積過小の場合を含む。)と判断される場合は、法定の換地不交付を内包するものなのである。
② 「被控訴人の主張」の項「仮換地指定による減歩分」の欄に「控訴人の対象地が本事業の受益がゼロということはあり得ない。」とあるが、受益がゼロでなければ、つまり1%でも受益があれば己の土地評価が正しいと言わんばかりである。
これも巧妙な論点外しの一つである。賢明なる裁判所は騙されないであろうが、土地評価において数多の杜撰な処理を行った事実を“小さな問題”として一蹴しようという狙いと同様である。
忘れてはならない。論理性を欠く悪質な不正処理を積み重ね、本件路線には何と12%もの受益が捏造されたのである。その何よりの証拠が今回の土地評価基準改正(実態は恣意的な変更なので、以下「基準変更」という。)である。控訴人の追求に返す言葉がなくなり変更を余儀なくされただけである。ただ、その全容、つまり各路線や各土地の評価がどう変わったのかは明らかとされていないので変更後の妥当性は検証できない。
話を戻すと仮に受益がゼロでないことを立証しても己の評価が正しかったことの立証にはならない。受益がゼロでないことを主張、立証するだけではなく、12%の受益が正当であることを立証すべきである。
原審においては、受益ゼロはあり得ないと繰り返すのみで、評価が適正であることについて何ら有効な論拠、証拠を示せていなかった。己が行った土地評価の正当性を立証することは到底不可能と断念した結果、往生際の悪い基準変更に踏み切ったのである。それで瑕疵が治癒されるとでも考えているのだろうか。
なお、基準変更の理由は審議会でも一切明らかにされなかった。当初から基準に間違いがあったのか、あるいは基準に間違えはなかったがその適用の誤りを認め、辻褄合わせのために基準を無理やり変えてしまったのか。
審議会では、審議委員である控訴人の質問に対し、被控訴人はもとより評価員すらも沈黙するのみであった。
(3)「3 控訴人の控訴理由書及び準備書面(1)に対する反論」について
① 6頁16行目で土地評価の問題は「微細な問題」と明確に言い放っている。当初から土地評価は適切だと繰り返し主張していたにもかかわらず、最後は微細な問題だと言って開き直っているのだから呆れるばかりだ。施行者としてあるまじき態度である。
このような施行者を盲信し、最後は自業自得だとされたのでは亡くなった〇も浮かばれない。
② 7頁21行目「原審判示の通り」以下に記載の地積の件について
被控訴人はここでも論点を意図的に歪めている。そもそも〇は基準地積がいか程か、土地評価がどのようになされたのか、仮換地案策定の経緯については知る由もないのである。
何ら情報を与えられていないのであるから有効な抗議などできるわけがない。単に図案を見せられ、これがあなたの換地になる予定だと一方的に示されただけなのである。
公簿によることが違法かどうか、〇が縄延の存在を知っていたか否か等は問題ではない。結果的に更正規定や按分規定の補助的機能が生かされなかったためにこのような通常あり得ない事態に至ったのである。
施行者のあるまじき失態を予定しない土地区画整理法や施行条例の枠組みで判断しようというところに土台無理がある。基準地積がどのように決められ、何平米とされていたかを知っていたのは施行者たる被控訴人だけだったのである。この事実を看過してはならない。
なお、ここでも〇の行動に関する詳細な記載があるが、前回期日において、被控訴人は〇の記録は残っていない、当時の職員ももういないと説明していた。それにもかかわらず、あたかもその場に立ち会っていたかのような表現になっている。
③ 9頁6行目から9行目にかけて「原審は・・・・・・判断したものである。」とあるが、団地の按分対象外措置については何らその証拠が提出されていない。施行条例上、実測地積以外は按分処理をしなければならないのである。数多の不正処理を指摘され、これに対し有効な抗弁を何一つできなかった被告主張を何ら検証もせずに認めたとしたらそれも不当判決の一つである。
また、23行目から24行目にかけての記載は、換地処分が終わるまでは違法性の問題や損害は生じ得ないと言っているに等しい。一方で消滅時効を主張したりと被控訴人の見解は一貫しておらず論理性を欠くものである。
続いて27行目から次ページにかけて、またしても見苦しいくらい土地評価の違法を小さな問題と念押ししている。
決して小さな問題で片づけられる内容ではない。これにより仮換地は決められてしまい、換地も然りである。最後には金払うんだからそれまで黙っていろと言わんばかりの傲慢さである。
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